
- 篠笛ってどれくらいで上手くなるの?
- 1年くらいでどれくらい吹けるようになる?
- 初めてみたけど全く上手くならなくて不安
篠笛 麻の会の大輝です。
篠笛はどれくらいで上手くなるのでしょうか?
答:人によるから気にするな
で終わってもいいのですが、篠笛を始めるにあたり上手くなるまでどれくらい時間がかかるか、ある程度の基準が知りたい気持ちは痛いほど分かります。
私自身も、何を始めるにもどれくらいで出来るようになるのか調べるタチです。
本ブログでは、私の経験上どれくらいで上手くなったかを段階毎に共有しようと思います。
上手くなるまでの期間は人それぞれですが、あくまで一意見としてご参考ください。
篠笛が上手くなるまでの期間
篠笛が上手くなるまでの期間を、それぞれ段階を設けて具体的に解説していきます。
基本的に上から順に難しくなると思って頂いて結構です。
- 運指を完全に覚える
- 音が出るようになる
- 譜面が初見である程度吹けるようになる
- 甲の音が安定して出るようになる
- 大甲の音が安定して出るようになる
- 自分の思うように自在に吹けるようになる
それぞれの段階に私が掛けた期間を紹介していきます。
運指を完全に覚える
運指を完全に覚えるには3日掛かりました。
私の場合は音が全く出なかったので、開き直って運指をまず覚えてやろうと試み、3日ほどで覚えました。集中してやれば、運指はすぐ覚えられます。
篠笛の運指は数える程しかないので、早々に覚えたほうが後々楽だと思ったのです。
結果的にこれが成長に繋がったと思います。
音が出るのは才能と努力の部分も大きいですが、運指を覚えるのは努力だけです。
音は心配しなくても1ヶ月もすれば、大体の方が同じように出るようになります。
一度覚えた運指は、何十年篠笛を触らないなどない限り忘れないでしょう。
私のように最初なかなか音が出ない方は、一旦諦めて先に運指を覚えることもお勧めです。
音が出る
音が出るのに1ヶ月掛かりました。
私が初めて篠笛体験をした時は、最初吹き口(唄口)がどこかもわからず、リコーダーのように管尻に息を吹き込んでしまうほど篠笛に関して無知でした。
いざ吹こうとしても、掠れた音すら出ずに無音の時間が続き、早々に挫折。
結局まともに音が出るまで1ヶ月掛かりました。
様々な生徒さんを見てきましたが、ここまで音が出ないのは私くらいだと我ながら思います。
よって皆さん、自信を持ってください。
音が安定して出るようになる
音が安定して出るようになるには3ヶ月掛かりました。
最初の頃は、唄口と唇の正しい位置が安定せずに、音が出たり出なかったりで大変でした。
まず、下唇の正しい位置に唄口が当たる感覚を唇が体感的に覚えるまで悪戦苦闘。
その後、音の出やすい笛の角度や音の調子が合っている位置を探し当て、安定するまで時間が掛かりました。
音が安定して出るのは、よほどの才能がない限り相応の努力が必要です。
なかなか難しいとは思いますが、焦らず自分のペースで笛と向き合いましょう。
譜面が初見である程度吹けるようになる
譜面が初見である程度吹けるようになるまで6ヶ月掛かりました。
運指・譜面記号を覚え、音が安定すると初見の譜面でもある程度吹けるようになります。
運指を覚えていてもいざ吹こうとすると指を間違ったり、譜面を気にして音が出なかったりなど、両立させるのはなかなか難しいです。
譜面が初見でもある程度吹けるようになれば、篠笛の基礎が確立したと言っていいでしょう。
甲の音が安定して出るようになる
甲の音が安定して出るようになるまで1年掛かりました。
最初は呂音は得意だったのですが、甲の音が全く出ずに何故出ないんだろうと悩みました。
才能がないのではないか、笛が悪いのではないかと色々考えましたが、結局は練習量が足りていませんでした。
甲の音を日々練習することで、呂と甲の音で息の量や幅、吹くスピードを明確に吹き分けないといけないことがわかりました。
正直、甲の音は難しいです。
加えて、出来ないうちはいくら教えられてもしっくりこないものです。
自分で実践した上で、初めて理解できます。
結局は自分自身で創意工夫しながら、コツを掴んでいくしかありません。
すぐに出来るとは思わず、じっくり取り組みましょう。
大甲の音が安定して出るようになる
大甲の音が安定して出るようになるまで2年掛かりました。
大甲は甲以上に全く音が出ませんでした。
勢いで吹いても割れた汚い音しか出ず、甲以上に悪戦苦闘しました。
大甲は甲以上に、息を鋭く細めて早く吹かなければいけません。
結局大甲に取り組んでから1年くらいは安定して出ませんでした。
自分の中でコツを掴んでからも中々出ないことも多く、安定するには根気が必要です。
とはいえ、やり続ければ必ず出るようになります。
甲の音以上に長い目で取り組みましょう。
自分の思うように自在に吹けるようになる
自分の思うように自在に吹けるようになるのに3年掛かりました。
と言いたいところですが残念。実は私もまだ到達できていません。
自在に吹けるようになるには、音色の響きや抑揚、強弱、息継ぎなど意識することがたくさんあります。
正直ここからが本当の篠笛の面白さだと思います。
飽き性の私が全く飽きないように、篠笛は音色を突き詰めていくと終わりがありません。
加えて、竹に穴を開けただけのシンプルな構造ゆえに、人によってダイレクトに音色が変わります。
私も自分の思い描く理想の音色に向けて、毎日精進していく所存です。
この項目に関しては、人それぞれの目標があると思います。
好きな曲を完璧に吹きたい、人前で自信を持って演奏会ができるくらいになりたい、好きな篠笛奏者の音色に近づきたいなどなんでもいいです。
自分の目標に向け、それぞれのペースで篠笛人生を楽しんでください。
まとめ:気にせず自分のペースで篠笛を楽しもう

本ブログでは、篠笛がどれくらいで上手くなるかを紹介しました。
紹介してはなんですが、気にせずに自分のペースでお稽古に励むのが1番です。
もちろん最初から音が出る人もいれば、音が出るのにも1ヶ月かかる人もいます。
しかし、真面目にお稽古に励んでいれば1年経てば大体同じくらいにはなります。
人と比べるのもいいですが、やり過ぎると挫折の原因にもなります。
1番の上達法は、辞めないことです。
どれくらいで上手くなるかなんて気にせず、自分のペースで篠笛を楽しみましょう。
篠笛と向き合い、苦しむ過程も含めて案外楽しいものです。
このブログが、1人でも多くの人が篠笛を始める、そして続けるきっかけになれば幸いです。
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